少し古い情報になるが、中小企業白書2016年版の「IT投資未実施企業がIT投資を行わない理由」によれば、その理由として「社内にITを導入できる人材がいないから(43.3%)」、「導入効果がわからないから、評価ができないから(39.8%)」という理由が上位を占めている。
仮に、ITに関する豊富な経験と知識を持つ人材が経営者の右腕として支援する体制があれば、当該企業の業務に合致したITソリューションの選択やIT投資対効果の試算、導入後の効果測定方法の立案、社内のIT導入リーダの育成、社員教育や啓蒙活動などを実施できるはずである。しかし、残念ながら、中小企業にITに関する知識と経験を持つ人材が稀有であるのが実態だ。
そのまま放置するとどうなるだろうか。仮説を出そう。
IT未導入の 中小企業の未来予測
- 今後、IT導入企業と未導入企業の間に売上、利益など企業成績の差がますます顕著になり、二極分化が強まるのではないか
- IT未導入企業は、IT導入経験が少ないことから全体最適を考慮せずベンダーに丸投げしてしまう可能性がある。運用の未整備の弊害により期待通りの成果が出ない可能性がある
- 新型コロナウィルスによる新生活パターン、新ビジネスパターン(ハンコ廃止、在宅勤務、WEB会議などの普及拡大等)に追従できず、新しいビジネススキーム、ビジネスモデルに乗れない可能性がある
新年を迎え、これから新しい中小企業向け施策が多く出てくるだろう。その中でもテレワークに関する投資補助金は特に手厚い支援になることが期待できる。この機会をチャンスと捉え、自社のビジネス環境の整備を実行することをお薦めしたい。
ぜひ、当IT経営研究所にご相談ください。