テレワークによるバーンアウト(燃え尽き症候群)を避けるために!

在宅ワーカーは日々プレッシャーを抱えながら働いています。昨今のリモートワークで使われるツールには、管理者が在宅勤務者のPC画面やマウスの動きをチェックできる機能も用意されており、やり方によっては、毎日の仕事内容をログデータとして記録、チェックもできます。

ビデオ会議ツールのZOOMにも「Attention tracking(注意トラッキング)」の機能があり、その設定をオンにすれば、会議中の画面に集中していない出席者を管理者が把握もできるのです。

この問題を解決するのは、ワーカー側の努力や工夫だけでは難しく、会社側が在宅ワーカーを信頼して、ある程度の放任主義で仕事を任せることが重要です。

こうしたリモートワークツールの進化により、在宅ワーカーは無意識のうちに「最高のパフォーマンスを出すこと」の気持ちが強くなり、在宅勤務を長期的に続ける中では、バーンアウト(燃え尽き症候群)が増えることも懸念されています。

リモートワークを始めたばかりの会社では、対面できない在宅勤務者との絆を高めるため、チャットで頻繁に交流しているケースは多いのですが、これは逆効果です。

先行する米国の在宅ワーク企業は、このような対策で実績を蓄積しています。

1. 1日単位の労働時間は管理していません

ある先進的な在宅ワーク企業では、週あたりの労働時間を「40時間以内」と決めています。しかし、毎日の時間の使い方については、各社員の裁量に任されています。
家族構成や生活スタイルによっても、仕事に集中できる時間帯は異なります。
自分に適した就労時間の割り振りが自己裁量で認められ、仕事をしている場所や稼働状況を、リアルタイムで同僚に通知する必要もありません。

2. ビジネスチャットは使いません

ある先進的な在宅ワーク企業では、ビジネスチャットは使わずに、緊急時以外は電子メールを社内の連絡用ツールとしています。電話もチャットも、仕事に集中している相手の時間を奪うことになります。
一方、メールはリアルタイムで返信する必要が無いため、仕事の邪魔をすることが少なく、労働生産性を高めることに役立つと考えています。

3. カレンダーは共有しません

「相手の時間を奪わない」という理由から、ある先進的な在宅ワーク企業では、情報共有ツールのカレンダーで各社員のスケジュール共有や、ToDoリストの共有も行いません。

打ち合わせや相談対応については、各社員が1週間の中で「オフィスアワー」という、コンタクト可能な時間帯を公開するのです。